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VR活用

製造業×VRの活用事例

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VRのビジネス活用が進む中、製造業分野においてもその活用が進んでいます。
製造業分野では、VRの他にARやMRの活用も多く見られます。作業の効率化、コミュニケーションの円滑化、リードタイムやコストの削減といった大きなメリットを生んでいます。
今回は【VR・AR・MR】×製造業のメリットや活用事例を紹介していきます。

 

活用例1: 工場現場をリアルタイムでVR視察

NEWJI株式会社×株式会社floorvr

「NEWJI VR」

「NEWJI VR」は、製造業向けサービスを展開しているNEWJI株式会社とVR映像・関連システム開発事業を展開する株式会社floorvrにより開発されたオンラインVR工場視察サービスです。

同サービスは、海外や国内の工場をリアルタイムに視察でき、まるで現地にいるかのように現場の様子を把握できます。映像は4K・360°映像をVRヘッドセットおよび画面モニターで視聴でき、対応エリアでは5G通信の低遅延ライブ映像による視察も可能とのこと。

コロナ禍による海外渡航の制限等の影響で、製品の生産ラインなどを自分の目で確認することが困難な状況にある製造業にとって、VR活用は有益なソリューションであるといえます。加えて、渡航コストの削減などの付加価値も期待できるため、アフターコロナではVR視察が当たり前になるかもしれません。

参照: 「NEWJI VR」



活用例2: MRで遠隔作業を支援

三菱パワー株式会社×南国アールスタジオ株式会社

「MHI Virtual Meeting Room」

「MHI Virtual Meeting Room」は、三菱重工業グループの三菱パワー株式会社と南国アールスタジオ株式会社により共同開発された遠隔支援プラットフォームです。

本プラットフォームは、自宅やオフィス・現場など遠隔地にいる複数のメンバーをつなぎ、音声や映像・ドキュメント・3DCGモデルなどをリアルタイムに共有することで、直感的で適切な指示を出しながらコミュニケーションをすることができます。Microsoft HoloLens 2・iOSデバイス・PCなど幅広いデバイスに対応しているので、インターネット環境があればどこからでもアクセスすることができます。

リスク管理などの観点から現場指揮の重要性が高い建設現場などでは、コロナ禍において欠かせないサービスになりそうです。また、移動コスト削減や業務生産性の向上も期待できるため、アフターコロナにおいても活躍することでしょう。

参照: 南国アールスタジオ株式会社プレスリリース

 

活用例3:建設向けMRソリューション

小柳建設株式会社

「Holostruction」

小柳建設株式会社は、MRを活用した建設業向けのMRソリューションソフトウェア 「Holostruction」を提供しています。

同サービスは、建造物の3Dモデルや写真・書類といったデジタルデータを現実空間に重ねて表示し、遠隔から複数人とコミュニケーションできるソリューションです。建設業の施工検査の効率化や事業トレーサビリティ向上を目的としています。マルチデバイスにも対応し、HoloLens 2とAndroidで同じ場所や遠隔地からも同一空間に参加できます。

建造業では3Dモデルを扱う場面が多くありますが、今までだと3DモデルをPC画面などの2Dで見るのが一般的でしたが、MRの出現により3Dモデルを3Dで見ることができるようになりました。また、それを遠隔から複数人と共有できるので移動コストもなくなり作業効率は大幅に向上することが予想できます。

参照: 小柳建設株式会社 「Holostruction」


活用例4: 工場の遠隔作業支援

食品大手のNestle(ネスレ)


ネスレは全世界に拠点を持ち、各工場と専門人材を、リモートアシスタントのツールでつないでいます。これにより、現地に行かず工場のサポートが可能。作業の同時並行で、効率を上げています。

用いるツールは、リモートデスクトップ・スマートグラス・360度カメラや3Dソフトウェアといったものです。遠隔地の専門家がARマーカーや映像を用いて現場にアドバイスを行い、製造ラインのセットアップや再設計、メンテナンスや装置メーカーとの機器点検等に活用しています。

遠隔地の人と現場の人がやりとりをする場合、今までだとビデオ通話などを利用していましたが、ARやMRを活用することでより直感的な指示ができます。理解速度が向上し無駄な時間を減らせるためコスト削減につながります。

参照: Nestle(ネスレ)

 

活用例5: 3DCADデータVR/AR用に自動最適化

株式会社ホロラボ×SB C&S株式会社

mixpace

VR空間上で製品のシミュレーションやチェックを行うには、3DCADデータをVR空間上での3Dデータに変換する必要があります。そのためのソリューションとしてSB C&S(ソフトバンクコマース&サービス)と株式会社ホロラボにより共同開発されたのが、製造業・建設業向け可視化ソリューション「mixpace」です。

3DCADデータを自動的にVR/AR用に最適化するソフトウェアで、ユーザーが3DCADデータをアップロードするだけで、それらをダウンロードするとVR/ARデバイスで3Dデータを確認することができます。

従業員のトレーニングや設計シミュレーションなど様々な場面でこうしたデータが活用できそうです。手軽に3DCADデータをVR/AR用に最適化できれば、より高品質なVR/ARコンテンツが増えるでしょう。

参照: mixpace


活用例6: リモートで3Dデザインを共同制作

株式会社NTTドコモ

「Virtual Design Atelier」

株式会社NTTドコモは、遠隔地とVR空間で3Dデザインの共同制作ができる5G対応のソリューション「Virtual Design Atelier」の法人向けを提供しています。

「Virtual Design Atelier」は、複数拠点にいるデザイナーがそれぞれVRデバイスを通して操作の情報を「ドコモオープンイノベーションクラウド」を介し、リアルタイムで3Dデザインを共同制作することができるソリューションです。利用シーンは、主に自動車などの製造業やゲーム・エンターテインメント業界での3Dデザイン制作が想定されています。

本ソリューションに関し、NTTドコモは「離れた場所で互いのデザインを確認しながら共同制作することができるため、作業工程の削減や生産性の向上につながる」「リモートでの作業が可能になり、業務の効率化や新しいライフスタイルにおける働き方改革にも貢献できる」としています。

参照: 「Virtual Design Atelier」

 

活用例7: 製造業向けVRコンテンツ

株式会社Synamon×株式会社駿河精機

『NEUTRANS』

VRプロダクトの企画や開発を手掛ける株式会社Synamonは、製造業向けVRコンテンツを株式会社駿河精機に提供しました。ドイツ・ハノーバーで開催される「HANNOVERMESSE(ハノーバーメッセ)」の駿河精機のブースでも展示されました。

このVRコンテンツは、SynamonのVR空間構築ソリューション『NEUTRANS』を使用しています。ハノーバーメッセ向けには展示会用のプロモーションコンテンツとしてまとめたようです。駿河精機のラボをリアルに再現、ツアー体験できる内容になっています。

「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)」は、ドイツのハノーバーで毎年開催される、産業技術の展示会です。欧州最大規模のため、「世界最大の産業専門展示会」と呼ばれています。

その他『NEUTRANS』では360° Theater機能があり、360°画像や動画を活用し、工場見学や観光地ツアーなどを手軽に実現できます。高い臨場感による理解度の向上、移動や人件費などのコスト削減も期待できます。

参照: 『NEUTRANS』

 

まとめ

このように製造業の分野にはXR(VR/AR/MR)の技術が多く活用されており、多くのメリットが生まれています。

製造業でのXR活用がさらに進むことで、今後の製造プロセス自体に大きな変化が起きる可能性も大いにあります。

今後さらに活用事例も増えていくと予想されるので製造業×XRに期待です。XRによって日本のモノ作りがさらに前進していくことでしょう。

 

記事:永峯 太陽

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